CANインベーダーとは?特徴と対策にくわえ他の車両盗難との違いを解説

>CANインベーダーとは?特徴と対策にくわえ他の車両盗難との違いを解説

CANインベーダーは、車のコンピュータネットワークに不正アクセスし、エンジン始動やドアロック解除などの操作を可能にする手口です。従来の盗難手法とは異なり、鍵を壊したり窓ガラスを割ったりするような目立った痕跡を残さないため、被害者が盗難に気付かないケースも多く存在します。近年、自動車盗難の手口は年々巧妙化しており、従来の物理的な破壊を伴う方法から、電子機器を用いた高度な方法へと変化しているのです。
今回は、CANインベーダーの特徴と対策について詳しく解説。さらに、リレーアタックやイモビカッターといった他の車両盗難との違いについても比較し、それぞれの対策方法についても紹介します。
愛車をCANインベーダーから守るためには、まずこの手口の特徴を理解することが重要です。CANインベーダーの脅威と対策方法をしっかりと把握し、愛車の安全を守るための対策を講じましょう。

この記事で分かること
・CANインベーダーの車両盗難の手口と特徴
・他の車両盗難との手口の違い
・CANインベーダーを用いた車両盗難を防止する方法

CANインベーダーとはどんな車両盗難の手口?特徴を解説

CANインベーダーとはどんな車両盗難の手口?特徴を解説

「CANインベーダー」と呼ばれる車両盗難の手口は、車両の中枢ともいえるCAN(Controller Area Network)システムに不正にアクセスし、車両をコントロールする新型の盗難手法のことです。

最近の車は、エンジンやドアロック、エアコンなど様々な機能をコンピュータで制御しています。これらのコンピュータは、CANバスと呼ばれるネットワークで繋がれています。CANバスは、まるで体の中を流れる血管のように、車内各部の情報を伝達しています。
CANインベーダーは、特殊な機器を使ってCANバスに侵入し、あたかも正規のユーザーであるかのように指示を送信します。例えば、エンジン始動の指示を送信したり、ドアロックを解除する指示を送信したりすることができます。
犯人は、車のダッシュボード下などに隠されているOBD-II診断コネクタと呼ばれる接続端子から侵入します。このコネクタは、車の故障診断などに使われる正規の接続端子ですが、CANインベーダーの侵入経路としても利用されてしまうのです。

この車の物理的な鍵やセキュリティシステムを完全に無視し、電子的に車両を乗っ取る手法は、車を保有する私たちはもちろん、自動車産業にとっても脅威となっています。
まずは、このCANインベーダーの特徴について詳しく解説させていただきます。

CANインベーダーの特徴

従来の盗難手法と比べて、CANインベーダーには以下のような特徴があります。

1. 高度な技術を用いる
特殊な機器と専門知識が必要なため、高度な技術を用いる盗難手法と言えます。犯人は、車の電子システムに関する知識と技術を持ち合わせており、短時間で盗難を実行することができます。

2. 痕跡を残さない
鍵を壊したり窓ガラスを割ったりするような目立った痕跡を残さないため、被害者が盗難に気付かない場合すらあるのです。

3. 静音性が高い
エンジン始動やドアロック解除などの操作を、静かに行うことができます。そのため、周囲に気付かれずに盗難を実行することができます。

4. 被害が拡大している
近年、CANインベーダーによる被害は世界中で拡大しています。日本でも近年被害件数が増加しており、今後さらに増加していくことが懸念されています。

5. 防犯対策が難しい
高度な技術を用いるため、完全な防犯対策は難しいと言われています。しかし、車両セキュリティ対策やその他対策を講じることで、被害リスクを軽減することは可能です。

6. 車両盗難以外にも使われる
CANインベーダーは、車両盗難以外にも、車の改造や不正なデータ書き換えなどにも使われる可能性があります。

このように、CANインベーダーは、高度な技術を用いた新たな車両盗難の手口であるため、従来の手口と比べて、痕跡を残さずに静かに行うことができるため、被害が拡大しています。 次の項目では、CANインベーダーに狙われやすい車種についてお伝えします。

CANインベーダーに狙われやすい車種とは?

CANインベーダーに狙われやすい車種とは?

2022年11月に損害保険ジャパンが発表したデータによると、CANインベーダーなどによる車両盗難被害で最も多かった車種は、トヨタのランドクルーザーでした。
以下に、被害台数が多い車種をランキング形式で紹介します。

1位:トヨタ ランドクルーザー
2位:レクサス LX
3位:トヨタ プリウス
4位:レクサス LS
5位:レクサス RX

これらの車種は、いずれも高級車であり、CANインベーダーによる盗難被害が比較的多い車種です。しかし、高級車だからといって必ずしも狙われるわけではありません。近年は、比較的安価な車種でもCANインベーダーによる被害が報告されています。
高級車でなくとも、人気車種は、盗難後の売却が容易なため、盗難犯にとってターゲットになりやすいといえるのです。また、人気車種は台数が多いため、盗難が目立ちにくいという点も狙われる理由の一つと考えられます。

また、CANインベーダーは、車両のセキュリティ対策が甘い車種を狙いやすいという特徴があります。近年は、CANインベーダー対策を施した車種も増えているため、購入前に車両のセキュリティ対策を確認することが重要です。

※参照:第24回 自動車盗難事故実態調査結果
https://www.sonpo.or.jp/about/useful/jidoshatounan/pdf/news_22-21.pdf

他の車両盗難との手口の違い

他の車両盗難との手口の違い

すでにお伝えしておりますが、CANインベーダーは、車両内部の電子システムに侵入し、制御することで盗み出す手口です。従来の盗難手法とは異なり、鍵を壊したり窓ガラスを割ったりするような目立った痕跡を残しません。
では、CANインベーダーと従来の車両盗難の手口にはどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、代表的な4つの手口と、CANインベーダーとの違いを解説します。

・リレーアタック
・イモビカッター
・窓ガラス破壊やドアのこじ開け
・ピッキング

ご紹介する車両盗難への理解を深め、防犯対策の一助としてください。

リレーアタック

リレーアタックは、車のキーレスエントリーシステムを悪用する盗難手法です。犯罪者は、車と鍵の間の信号をキャッチし、拡張して車を開錠・エンジンを起動します。この方法では、物理的な侵入や破壊は必要なく、技術的な手段により車を盗む点でCANインベーダーに似ていますが、リレーアタックはあくまでキーレスエントリーシステムに焦点を当てた方法であり、車両の内部通信システム自体を操るCANインベーダーとは根本的に異なります。

イモビカッター

イモビカッターは、車のイモビライザーシステムを無効にする盗難手法です。イモビライザーは、正しい鍵がないとエンジンが起動しないようにするシステムで、これを何らかの方法で回避するのがイモビカッターです。物理的なデバイスの改造やバイパスによって行われることが多く、CANインベーダーのように純粋な電子的アクセスではなく、ある程度の物理操作を伴います。

窓ガラス破壊やドアのこじ開け

窓ガラス破壊やドアのこじ開けは、物理的な力を使って車内に侵入する手口です。古くからある盗難手法ですが、近年は減少傾向にあります。
この方法は、直接的な物理的破壊により車内に侵入し、内部からドアを開けるか、あるいは車の起動に必要な機器を操作します。これらの手法は、技術的な知識がほとんど不要で、犯罪者が物理的な力と簡単な道具に依存する点で、技術的複雑さを要するCANインベーダーとは大きく異なります。

ピッキング

ピッキングは、車のドアロックを専門的な道具を使用して解錠する手法です。鍵穴に細いツールを差し込み、鍵の構造を模倣して解錠することで内部に侵入します。この方法もまた、直接的な物理的操作に依存している点でCANインベーダーと異なります。ピッキングは、特定のスキルと道具を必要とするものの、CANインベーダーのように高度な電子的知識や技術は不要です。

CANインベーダー対策に有効な手段をご紹介

CANインベーダー対策に有効な手段をご紹介

お伝えしてきたように、CANインベーダーは高度な技術を用いた盗難手法であるため、完全な防犯対策は難しいといわれています。しかし、以下の対策を講じることで、被害リスクを軽減することは可能です。
CANインベーダーに対抗するには、従来の物理的な対策だけでなく、技術的な対策を講じる必要があるでしょう。ここでは、CANインベーダーによる車両盗難を防ぐための有効な手段をいくつか紹介します。

セキュリティシステムの導入

CANインベーダーのような高度な車両盗難に対抗するには、先進的なセキュリティシステムの導入が効果的です。
最新のセキュリティシステムは、不正な電子アクセスを検知し、車両の制御システムへの侵入を防ぐ機能を備えています。これらのシステムは、不審な動きや侵入を検知すると、オーナーに警報を送信すると同時に、車両のエンジンをロックするなどして、盗難を未然に防ぎます。また、定期的なソフトウェアのアップデートを行うことで、新たな脅威にも対応できるようになります。セキュリティシステムを導入することで、車両を電子的な盗難から守ることができます。

イモビライザーの活用

イモビライザーは、車両盗難防止に有効な標準装備です。このシステムは、正規のキーがないとエンジンが起動しないようにすることで盗難を防ぎます。
CANインベーダーによる攻撃も、イモビライザーシステムがあれば、エンジンを不正に起動することが難しくなります。最新のイモビライザーシステムは、暗号化技術を使用しており、不正なコピーまたはハッキングを困難にします。車を新しく購入する際やセキュリティシステムをアップグレードする際には、強化されたイモビライザーの導入を検討することが重要です。

車両監視システムの利用

車両監視システムの利用

車両監視システムは、リアルタイムで車両の状態を監視し、異常があった場合にオーナーへ通知します。GPSトラッキング機能を備えた監視システムは、盗難車両の追跡にも役立ちます。また、カメラやセンサーを用いた監視システムは、不審な動きや近づく人物を検知して警告を発することができます。これらのシステムは、盗難を防ぐだけでなく、万が一盗難された場合に車両の回復を助けるための重要な手段となります。

ステアリングロックやタイヤロックの使用

物理的な対策も依然として有効です。ステアリングロックやタイヤロックは、車両の不正使用や移動を物理的に防ぐ簡単でコスト効果の高い方法です。これらの装置は、車両が不正に操作されるのを困難にし、盗難のリスクを減らします。特に、CANインベーダーのように、車両の電子システムを狙う盗難手法に対しては、物理的な障壁が有効な最後の砦となり得ます。組み合わせて使用することで、車両の安全性をさらに高めることができます。

CANインベーダーを用いた車両盗難を防止するポイント

CANインベーダーを用いた車両盗難を防止するポイント

すでにお伝えしている通り、CANインベーダーによる車両盗難を100%防ぐ方法はありません。しかし、全項目で解説したさまざまなセキュリティ対策を組み合わせることで、盗難のリスクを大幅に減らすことができます。
これらの対策は、それぞれが異なるアプローチを提供し、複数の防御層を構築することで、車両をより安全に保護することが可能となるからです。
また、自動車メーカーやセキュリティメーカーは、新しい盗難の手口や対策に関する情報を定期的に更新しています。そのため、これらのホームページを定期的に確認し、最新のセキュリティ情報やアップデートすることが大切。さらに、自動車関連のフォーラムやセキュリティ専門家のブログも有用な情報源となり得るため、積極的に活用することをおすすめします。

まとめ

CANインベーダーは、車両の通信システムに不正アクセスして盗む車両盗難の手口です。この手法は特定の車種を狙うことなく、従来の盗難方法とは異なる脅威をもたらします。リレーアタックやイモビカッターなど他の手口と比較し、その巧妙さが際立ちます。対策としては、セキュリティシステムの導入、イモビライザーの活用、車両監視、物理的なロックの使用が効果的です。これらを組み合わせることで、CANインベーダーによる盗難リスクを減らせます。

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