車のトランクやバックドアが開かない原因と対処法をご紹介

車のトランクやバックドアが思わぬタイミングで開かなくなることは、運転者にとって非常にストレスな状況です。日常的に車に乗る機会がある方はもちろん、お休みの日のお出かけや旅行など、車を運転する機会があるドライバーの日常生活において、この問題に対処する方法を知っておくことは非常に重要。
今回は、車のトランクやバックドアが開かない原因と、トランクやバックドアが開かなくなってしまった場合の対処法をご紹介いたします。
安全性と便益を兼ね備えるために、正しい知識と対処法を身につけましょう。
目次
車のトランクやバックドアが開かない原因は?

車のトランクやバックドアが開かない原因はさまざまですが、カギに問題がある場合と、トランクやバックドア事態に問題があるものに分けられます。
一般的によくある原因を挙げると、以下のようになります。
- ・スマートキー(リモートキー)のバッテリー切れや故障
- ・トランクやバックドアにものが挟まっている
- ・ロックが故障している
これらの原因のいずれかがトランクやバックドアの開かない問題の原因となっている可能性が高いです。
問題を特定し、適切な対処法を見つけるために、必要な修理や交換が必要な場合は専門家に相談することが重要です。
ここから、それぞれの方法について詳しく解説します。
スマートキー(リモートキー)のバッテリー切れや故障
車のトランクやバックドアが開かない原因として、スマートキー(リモートキー)のバッテリー切れや故障が考えられます。スマートキーのバッテリー(電池)の寿命が尽きると、車と通信できなくなり、ロック解除ができず、トランクやバックドアを開けることができません。このような場合は、新しい電池に交換する必要があります。
また、スマートキー自体に不具合がある場合も注意が必要です。ボタンや送信機能が反応しない場合は、内部の回路に故障がある可能性があります。落下や水没などで物理的に損傷しているケースもあり、その際はスマートキーの修理や交換が必要です。
スマートキーは車のセキュリティシステムと連携しており、システム側に異常があると、キーフォブが正しく認識されず、バックドアやトランクのロックが解除できないこともあります。この場合、セキュリティ機能の点検や修理が必要になることがあります。
さらに、一時的な信号干渉によってスマートキーと車の通信が妨げられることもあります。強い電波や電子機器の影響を受けている可能性があるため、場所を移動したり、時間を置いて再度操作することで改善される場合があります。また、キーフォブのリセットを試みるのも有効な手段です。
トランクやバックドアにものが挟まっている

車のトランクやバックドアが開かない原因の一つに、周囲や内部に物が挟まってしまうトラブルがあります。たとえば、ビニール袋やレジャーシートなどの軽い物が、開閉時に挟まることでロック部分に干渉し、トランクが開かないケースがあります。また、荷物を詰めすぎていると、トランクが正常に閉まらなかったり、開ける際に引っかかって開かなくなることもあります。
このような不具合は、「外部の要因」と「内部の要因」に分けて考えることができます。
まず外部の要因としては、トランクやバックドアが開いている状態で、他の車のバンパーや壁、ガレージのドアなどが干渉して閉じ込めてられてしまうケースがあります。特に、車の移動中にトランクが開いたままになっていた場合は危険です。万が一、走行中にこうした状況が発生した場合は、すぐに安全な場所に停車し、エンジンを停止してから対処しましょう。
次に内部の要因としては、トランク内の荷物がロック部分や開閉メカニズムに触れていることで、トランクやバックドアが開かなくなるケースが挙げられます。荷物がロック機構を押さえつけていたり、トリムの隙間に引っかかっていたりすると、正常に開けることができません。 こうした場合は、まず荷物の配置を確認し、トランクやバックドアを塞いでいる物を慎重に取り除きましょう。その上で、車内外にある開閉用のスイッチやレバーをすべて試してみてください。
自分で解決できない場合は、無理にこじ開けようとせず、専門の鍵業者や整備工場に相談するのが安全です。無理に開けようとすると、トランクの内張りやロック機構が破損し、修理費用が高額になる可能性があります。
ロックが故障している
車のトランクやバックドアが開かないトラブルの中でも、ロックの故障が原因となるケースは意外と多く発生しています。原因としては、鍵穴やロックモーター、ロック機構そのものの不具合が挙げられます。
まず、トランクには物理的な鍵穴が備わっており、ここが摩耗したり破損したりすると、鍵が正しく刺さらなくなり、手動でのトランクロック解除や開け方に支障が出ます。鍵穴の詰まりやサビの進行によっても、開かない状態になることがあります。
また、近年の車に多い電動式のトランクやバックドアには、開閉を制御するロックモーターやアクチュエーターが搭載されています。これらを作動させるワイヤーや配線が断線・劣化していると、モーターが動作せず、ロックが解除されないために開かなくなる場合があります。
さらに、ロック機構全体が故障していると、トランクを開けようとしてもロックが反応せず、完全に開かない状態になってしまいます。これらのトラブルは内部構造に関わるため、自力での修理は難しく、専門の業者に依頼するのが確実です。
なお、修理内容によっては部品代や工賃がかかるため、あらかじめ見積もりを確認し、必要に応じて複数の業者を比較することをおすすめします。
その他の考えられる原因
トランクやバックドアが開かないトラブルは、鍵やロック機構だけが原因とは限りません。意外と多いのが、車両本体の電気系統に関わる問題です。たとえば、バッテリーが上がってしまっている場合、スマートキーや電動ロックが作動せず、物理的に開ける手段があっても全く反応しなくなることがあります。さらに、ドアロックを制御するモーターやアクチュエーターの不具合、配線の断線、ヒューズ切れといった電装系トラブルが原因となるケースも少なくありません。これらのトラブルは、外から見ただけでは判断しづらく、鍵の不良やスマートキーの電池切れと誤解されやすい点が特徴です。加えて、バッテリー交換を行った後に、必要な初期設定やセキュリティシステムの再設定がされていないと、システムが誤作動を起こしてトランクの解錠を拒否することもあります。一見シンプルな不具合に見えて、実際には車両の電子制御システムが原因ということも多いため、無理に開けようとするのは危険です。少しでも不安を感じた場合は早めに専門業者へ相談することが大切です。
車のトランクやバックドアが開かない場合の対処法

車のトランクやバックドアが開かないからといって、窓ガラスやドアガラスを割って車内にアクセスする方法は、車両に重大な損傷を与え、安全性に対するリスクを増大させます。
緊急性が高い場合でも、車のトランクやバックドアが開かない場合は、以下4つの方法を用いて対処を試みてください。
- トランクやバックドアのロック状態を確認する
- スマートキー(リモートキー)のバッテリー切れや故障を解消する
- トランクやバックドアを内側から開けることを試みる
- プロのカギ開け業者に依頼する
それぞれの対処法について、具体的に解説しますので、車のトランクやバックドアが開かない場合はぜひ試してみてください。
トランクやバックドアのロック状態を確認する
車のトランクやバックドアが開かない場合、なによりトランクやバックドアのロック状態を確認することが大切です。
トランクやバックドアのロック状態を確認するには、以下のような方法があります。
まず、スマートキーやリモコンキーでトランクのロックを解除する方法を試してみましょう。次に、車内にある開け閉めスイッチでトランクのロック解除を試みてみてください。
スマートキーやリモコンキー、車内にある開け閉めスイッチでロックを解除しても開かない場合は、トランクのロックが解除されていない可能性があります。
さらに、トランクの周囲にものが挟まっていないか確認しましょう。特に、薄手のビニール袋やレジャーシート、衣類などが挟まっていると、開かなくなることがあります。
また、トランクの開け閉め方法によっては、車内から力を加えて開くことができます。車内からトランクのロックを解除した状態で、トランクの内側から強く押してみてください。
これらの方法を試してもトランクやバックドアが開かない場合、車のロックメカニズムに問題がある可能性があるため、専門の自動車修理専門家に相談することが賢明です。修理が必要な場合、安全性と便益のために早急に対処することが重要です。
スマートキー(リモートキー)のバッテリー切れや故障を解消する
スマートキー(リモートキー)のバッテリー切れや故障を解消して、車のトランクやバックドアを開けるには、以下の方法を試してみてください。
まず、スマートキーのバッテリーが切れているかどうかを確認します。
通常、スマートキーのカバーを外し、内部のボタン電池を交換することで問題が解消します。スマートキーのカバーを取り外す方法は、車種によって異なるので、車に付属しているマニュアルを確認してください。
もし予備のスマートキーがある場合、それを使用して車を開けることができます。
次に、スマートキーのバッテリー交換の手順をお伝えします。
スマートキーのカバーを取り外します。これには小さなスクリュードライバーやコインを使用するとよいでしょう。
バッテリーホルダーまたはバッテリーコンパートメントを開けたら、古いバッテリーを注意深く取り外し、新しいバッテリーと交換します。バッテリーの正しい向きに注意してください。
バッテリーホルダーまたはコンパートメントを閉じ、スマートキーのカバーを再取り付けします。
ただ、スマートキーのバッテリー交換の手順についても、車種によって異なる場合があるので、必ずマニュアルを確認して、適切な方法をおこなうようにしてください。
もしバッテリーの交換が問題を解決しない場合は、スマートキー自体が故障している可能性があります。予備のスマートキーを使用して車を開け、故障したキーを修理または交換しましょう。
スマートキーの修理または交換をおこなうためには、自動車ディーラーまたは、カギの専門家に相談することが重要です。
トランクやバックドアを内側から開けることを試みる

開かなくなったバックドアを内側から開けることで、車のトランクやバックドアを開ける方法については、以下を参照してください。
まず、トランクの内側からロック解除レバーを操作するという方法を試してみましょう。
トランクの内側には、ロック解除レバーが付いています。このレバーを操作することで、トランクのロックを解除することができます。
レバーの位置は、車種によって異なりますので、付属のマニュアルなどで確認してください。
レバーを操作しても開かない場合は、トランクの内張りを外す必要があります。トランクの内張りを外すと、トランクのロックに直接アクセスすることができます。
内張りを外す際は、トランクの内張りを固定しているネジやクリップを、ドライバーやマイナスドライバーを使って外します。
ネジやクリップをすべて外したら、内張りを外します。内張りは、はめ込み式になっていることが多いです。
内張りを外したら、トランクのロックを直接操作します。ロックを解除すれば、トランクが開きます。
内張りを外す作業は、車種によって難易度が異なります。また、内張りを外す際に、車内の配線や部品に傷をつけないように注意してください。
くわえて、後部座席を倒してトランクを内側から開ける方法を試してみるのもひとつの手です。
トランクに後部座席からアクセスする車種では、まず後部座席を倒すか折りたたむ必要があります。後部座席からトランク内にアクセスしたら、内側からトランクのロック機構を手動で操作します。これにはロッドやケーブルを引く必要があります。トランクが手動で解錠されたら、外側からトランクを開けることができます。
車の内部からトランクやバックドアを開ける際には、安全を最優先に考え、急いで行動しないようにしましょう。
ただ、トランクやバックドアの内部にアクセスできる車種は限られており、一般的には後部座席からアクセスできる車が多いですが、車の設計によっては内部からのアクセスが難しい場合もあるので注意してください。
プロのカギ開け業者に依頼する
車のトランクやバックドアが開かない場合、原因がスマートキーのバッテリー切れや軽度の不具合であれば、自分で対処できることもあります。しかし、車種やスマートキーの設計によっては対処が難しく、無理に開けようとするとトランクやロック機構を破損させる恐れもあります。
そのようなときは、プロのカギ開け業者に依頼するのが安全で確実な方法です。鍵の専門業者は、車の状態に応じてピッキングや専用ツールを使った開け方(サムターン回しなど)を使い分けて対応してくれます。無理なく、車に傷をつけずに開錠してくれる点が大きなメリットです。
費用の目安は、車種や鍵の種類、作業の難易度によって異なりますが、一般的には10,000円~20,000円程度が相場です。ただし、夜間・早朝・休日などに依頼する場合は、割増料金がかかるケースもあるため注意が必要。
トラブル時には焦らず、信頼できる業者を選ぶことが大切です。事前にホームページで料金体系を確認したり、電話で詳細を問い合わせたりして、費用や作業内容をしっかり把握してから依頼するようにしましょう。
次に、トランクの修理費用の目安についてお伝えいたします。
トランクの修理費用の目安
トランクが開かなくなった場合の修理費用は、故障の原因によって大きく異なります。
まず、スマートキーに関するトラブルで最も多いのが電池切れです。自分で交換すれば数百円で済みますが、ディーラーや専門店に依頼すると500円から1,000円程度かかることもあります。一方で、スマートキー自体が故障している場合は本体の交換や再設定が必要となり、15,000円から30,000円ほどの費用が見込まれます。
次に、バッテリー関連の問題では、上がったバッテリーをジャンプスタートで復旧させるだけならロードサービスの利用で無料から5,000円前後、バッテリー交換が必要な場合は10,000円から20,000円程度が一般的です。また、トランクのロックを制御しているモーター(アクチュエーター)やオープナースイッチの故障も原因となることがあり、これらの部品を交換するにはそれぞれ15,000円から30,000円程度の修理費がかかる場合があります。
さらに、鍵の閉じ込めや紛失などによって専門の鍵開け業者に依頼するケースでは、作業内容や対応時間帯によって変動はありますが、概ね10,000円から20,000円前後が相場です。
夜間や早朝の対応、出張距離などによって追加料金が発生することもあるため注意が必要です。いずれの場合も、正確な費用を把握するには事前に見積もりを取ることが大切であり、自分で無理に対処しようとせず、早めに専門業者へ相談することが安心につながります。
項目 | 内容概要 | 費用目安(円) |
---|---|---|
スマートキー電池交換 | 自分で交換する場合 | 〜数百円 |
スマートキー電池交換(業者) | ディーラーや鍵業者に依頼 | 500〜1,000 |
スマートキー本体の故障 | 再設定や新規購入が必要 | 15,000〜30,000 |
バッテリー上がり(復旧) | ジャンプスタート、ロードサービス利用 | 無料〜5,000 |
バッテリー交換 | バッテリー自体の劣化による交換 | 10,000〜20,000 |
ドアロックモーターの交換 | アクチュエーターなどロック関連部品の不具合対応 | 20,000〜30,000 |
オープナースイッチの交換 | トランク開閉用のスイッチが故障している場合 | 15,000〜20,000 |
鍵開け専門業者への依頼 | 鍵の閉じ込み・紛失時の解錠作業 | 10,000〜20,000 |
出張対応・深夜料金 | 時間帯や距離によって加算されることがある | 上記費用に追加発生の可能性 |
まとめ
車のトランクやバックドアが開かない場合、スマートキーのバッテリー切れや故障やもののが挟まり、もしくはロックが故障しているといった事象が考えられます。
もし車のトランクやバックドアが開かなくなってしまった場合、まずは安全な場所に車を停車させ、トランクやバックドアのロック状態を確認することが大切。
スマートキーのバッテリー切れや故障を解消したり、トランクやバックドアを内側から開けたり、プロのカギ開け業者に依頼したりすることで、車のトランクやバックドアを開けることができます。
車のトランクやバックドアが開かなくなった場合は、自分で無理に開けようとせず、プロのカギ開け業者に依頼することをおすすめします。
「カギの緊急隊」は、トヨタや日産、ホンダや輸入車などさまざまな車のカギに対応しているカギ開け専門業者です。
トランクやバックドアが開かない場合はもちろん、カギの閉じ込め、紛失、カギが折れてしまった…といった緊急のトラブルにも対応しています。
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車のカギに関するトラブルなら、まずカギの緊急隊へご連絡ください。
カギの緊急隊
https://www.kagi-kinkyutai119.com/この記事を監修した専門家

監修 (一社)日本刑事技術協会
代表理事
森 透匡
(もり ゆきまさ)
元千葉県警の警部。約20年にわたり、詐欺、横領、贈収賄などの知能・経済犯罪を筆頭に、殺人事件、薬物事件、組織犯罪などの犯罪捜査に従事。現在は一般社団法人日本刑事技術協会の代表理事として15名以上の警察OBが所属する団体を運営し、多種多様な犯罪に関する防犯講演、商品監修、TVなどのマスコミ出演、マッチングアプリ大手運営会社の詐欺防止に関わる有識者会議委員、「高齢者を身近な危険から守る本」の監修など知見を活かした幅広い活動に尽力している。
トランクやバックドアが開かない原因は複数あり、対処法もそれぞれ示されています。具体的には、スマートキーのバッテリー切れや故障、物の挟まり、ロックの故障などが挙げられます。これらの問題は、ドライバーの不便だけでなく、緊急時の安全性にも関わる重要な課題です。このような車のトラブルが犯罪や事故に繋がる可能性もあるため、予防策と適切な知識の普及が必要だと感じます。



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