■ 作業日誌
今回お電話をくださったのは、80代の女性、F.K様でした。
お電話ではできるだけ落ち着いてお話しされていたんですが、その声を聞いていると、やっぱりとても不安なお気持ちなんだろうな、というのが伝わってきました。
お話を聞くと、外出されているあいだに泥棒の被害にあってしまったとのことでした。どこから入られたのかは、まだはっきり分からないそうで、
「とにかく怖くて、このままじゃ落ち着かないので、カギを替えたいんです」
とお話しくださいました。
長く暮らしてきた大切なおうちで、そんなこわい思いをしたあとに、そのまま過ごすのは本当につらいですよね。
そのお気持ちを思うと、こちらとしても「できるだけ早く行って、少しでも安心できるようにしたいな」という気持ちで現場へ向かいました。
■ 現場到着
現場へ向かう道では、冬の空がすっきり青く晴れていたんですが、風はかなり冷たくて、車を降りたとたん「うわ、寒いなあ」と感じるようなお天気でした。
清原台のあたりは、昼間はとても静かで落ち着いた町並みなんです。ふだんなら「いいところだなあ」と感じるような場所なんですが、今回みたいにこわいことがあったばかりだと、いつもの景色もちょっとちがって見えてしまうんじゃないかな、と思いました。
到着すると、F.K様が玄関まで出てきてくださいました。
とてもていねいな方で、まず
「こんなに早く来てくださって助かります」
と声をかけてくださいました。
でも、そのお顔を見ると、やっぱりまだ気持ちは落ち着かないご様子でした。
それもそのはずですよね。泥棒の被害って、物がなくなるのももちろん大変なんですが、それ以上に「だれかが家の中に入ったかもしれない」と思うことが、すごくこわいんです。
とくに、お一人で暮らしていらっしゃるご年配の方にとっては、そのこわさや不安は本当に大きいと思います。
だからこそ、こちらとしても「できるだけ早く、少しでも安心できるようにしたいな」という気持ちが、より強くなりました。
■ 状況確認
玄関のあたりをいっしょに見ながら、今のカギの様子や、「どうしたいか」をゆっくりお聞きしました。
F.K様は、
「どこから入られたのかは分からないんですけど、まずは玄関のカギを新しくしておきたくて……。できれば、ちゃんと安心できるものがいいんです」
と話してくださいました。
その言葉を聞いて、「少しでも安心できることは、できるだけしておきたい」というお気持ちが、すごく伝わってきました。
こわい思いをしたあとですから、そう思うのは本当に自然なことだと思います。
こういうときは、ただカギを取りかえるだけじゃなくて、
「今はこういう感じです」
「これにすると、こういうふうに安心しやすくなりますよ」
と、わかりやすくお話しすることも大事だなといつも思っています。
少しでもほっとしていただけるように、むずかしい言い方はなるべくしないで、ひとつずつていねいにご説明しながら進めました。
■ 作業開始
作業は、今ついているカギの様子を見ながら、ひとつずつていねいに進めていきました。
長く使っているカギって、見た目はそんなに悪くなさそうでも、中では少しずつくたびれていることがあるんです。なので、新しいものに取りかえるときは、ただ付けるだけじゃなくて、ドアとの合い方や、カギを回したときの感じ、ちゃんと気持ちよく閉まるかどうかまで、しっかり見ていくことが大事なんですね。
今回も、ドアの閉まり方を見たり、カギがスッと回るかを確かめたりしながら、ひとつずつ合わせていきました。
冬の作業は、金具がとても冷たくて、小さなねじをさわる手もだんだん冷えてきます。
でも、こういうときこそあわてないのがいちばんです。毎日使う玄関だからこそ、「はい、替えました」で終わりじゃなくて、「これなら気持ちよく使えるな」「これで安心だな」と思っていただけるところまで、ちゃんと整えるのが大事だと思っています。
私も作業をしながら、
「この玄関を閉めるたびに、少しでもほっとしてもらえたらいいな」
そんなことを思っていました。
■ 錠前交換
現場を見させていただいて、今回はミワ製のディンプルキーに取りかえるのがいいな、と思いました。
このカギは、今までのものより安心しやすいタイプで、こじ開けられにくかったり、かんたんにまねされにくかったりするのがいいところです。
もちろん、「これならぜったい大丈夫です!」とまでは言えないんですが、今できる安心のための方法としては、とてもいい選び方だと思いました。
そのことを、できるだけむずかしい言い方をしないように、わかりやすくお話しすると、F.K様は何度もうなずきながら、
「そういうカギのほうが安心ですね。ぜひお願いします」
と話してくださいました。
そのお返事を聞いて、こちらも「よし、しっかり安心できるようにお手伝いしよう」と、あらためて気持ちが入りました。
■ お客様の声
交換が終わったあと、F.K様にも実際にカギを回してもらいました。
すると、すぐに
「わあ、前よりずっと回しやすいですね。これなら今夜から安心して眠れます」
と、にこっと笑って話してくださいました。
その笑顔を見たとき、こちらもほんとうにほっとしました。
それから、
「こういうことがあると、どこにお願いしたらいいのか分からなくて不安だったんです。でも、すぐに来てもらえて本当に助かりました」
とも言っていただけました。
その言葉を聞いて、「少しでも力になれてよかったなあ」と、こちらもとてもうれしい気持ちになりました。
■ 作業員メモ
作業が終わったあと、F.K様は玄関の前で何度も「本当にありがとうございます」と声をかけてくださいました。
そして、やさしく少し笑いながら、「これで今夜は少し安心して休めるかもしれません」と話してくださったんです。
そのお顔を見たとき、こちらまでふっと力がぬけるような、ほっとした気持ちになりました。
現場の仕事は、寒い日もありますし、急いで向かうことも多いんですが、こうしてお客様の不安が少しでも軽くなったと感じられると、「やってよかったなあ」と心から思います。
年末が近づいてくると、どうしても毎日がバタバタしやすくなりますよね。
そうなると、おうちの「ちょっと気になるな」を、ついあと回しにしてしまうこともあると思います。
でも、今回みたいに防はんのことが気になるときは、できるところから早めに動いておくのがやっぱり安心です。
カギを新しくすることは、そのはじめの一歩として、とても大事なことなんですよね。
これからも私たちは、急な不安や困りごとがあったときに、少しでも
これで大丈夫と思ってもらえるように、やさしくていねいに対応していきたいと思っています。
■ 総括
こういう現場では、作業が終わったあとに、お客様のお顔がふっとやわらぐ瞬間があるんです。そのたびに、「この仕事って本当に大事だなあ」とあらためて感じます。
泥棒の被害にあったあとは、物がなくなったことだけじゃなくて、気持ちの面でもすごくしんどいですよね。
そんな中で、まずカギを新しくできたということは、お客様にとってとても大きな一歩だったんじゃないかなと思います。
もちろん、起きてしまったことを全部もとどおりにすることはできません。でも、不安の中にいる方に今できる安心を届けることは、私たちにもできる大事なお手伝いなんですよね。
とくに玄関は、おうちの入口ですし、毎日かならずさわる場所ですよね。だからこそ、そのカギがちゃんとしていることが、
「これで大丈夫」という気持ちにつながるんだと思います。
そんな毎日の安心を少しでも取り戻すお手伝いができることが、この仕事の大きな意味なんだなあと、しみじみ感じています。
■ 使用部品
ミワ PR.TE0シリンダー ST色 キー3本付
■ ビフォーアフター