鍵のトラブルには様々な原因があるが、錠前ケース内部の摩耗は見落とされがちな問題だ。2024年6月の曇りがちな日、夜明け前にときがわ町西平にお住まいのK.A様からご連絡をいただいた。 K.A様は早口でまくしたてる口調でお電話をくださった。20代前半の女性であるK.A様のご相談は、鍵の回りが非常に重くなったというもの。力を入れないと鍵が回らず、毎回苦労しているとのことだった。 道路はやや混んでいるものの順調に進み、連絡を受けて20分くらいでお客様のもとへ到着した。現場は緑に囲まれた静かな住宅地にある一戸建てで、玄関ドアにはMIWA製の錠前が設置されていた。美和ロックは国内最大手のメーカーで、住宅から業務用まで幅広い製品ラインナップを持っている。 調査には10分もかからなかった。鍵を回してみると、確かに非常に重い感触がある。錠前ケースを確認したところ、内部の機構が摩耗していることが判明した。錠前ケースは、ラッチやデッドボルトを動かす機構が収まった箱型の部品で、長年使用していると内部のバネや連動部品が劣化してくる。 K.A様に状況をご説明した。修理で対応できる場合と交換が必要な場合があることをお伝えし、今回のケースでは錠前ケースの交換をお勧めした。「状況を見て修理か交換か選べる説明が助かりました」とK.A様にご感想をいただいたが、お客様が納得して選択できるよう、選択肢を提示することを心がけている。 作業は数分で完了した。見積り金額は12,000円だった。新しい錠前ケースに交換し、鍵がスムーズに回ることを確認していただいた。K.A様はほっとした表情で「毎日の開け閉めが楽になります」とおっしゃっていた。 今回の事例で印象に残ったのは、錠前ケース内部の摩耗が原因だったという点だ。鍵の回りが重くなる症状は、鍵穴の問題と思われがちだが、錠前ケース内部の劣化が原因であることも多い。特に使用年数が10年を超える錠前では、内部部品の摩耗を疑う必要がある。 錠前を長持ちさせるためには、日頃から優しく操作することが基本だ。力任せに鍵を回すと内部の部品に負担がかかる。また、鍵の動きが重くなり始めたら、早めに専門家に相談することをお勧めする。軽度なうちであれば、注油で改善することもある。