【栃木県宇都宮市石井町】「MIWA」玄関の鍵の交換事例

本日、午前中に栃木県宇都宮市石井町にお住まいのM.K様（70代女性）より一本のお電話をいただきました。お声は落ち着いておられましたが、その中には長年の不安を解消したいという強い気持ちが感じられました。内容を伺うと、「玄関のカギがずいぶん前から調子悪くて、下の鍵はもう壊れて何年も使っていないの。上の鍵だけでしのいできたけれど、その上の鍵も最近引っかかるようになって、本当に困っている」とのことでした。玄関の鍵が不具合を起こすと、毎日の生活に直結して大きなストレスになります。特に一人暮らしのご高齢の方にとっては、安全面での心配も大きいものです。私は「12時から13時の間に到着できます」とお伝えし、準備を整えて車を走らせました。

宇都宮の街を抜けて石井町へ向かう道は、昼前の時間帯らしいゆったりとした空気が流れていました。車窓から見える田畑と住宅街が交互に続き、空は秋らしい薄い雲が広がっています。予定より少し早めに到着できそうだったので、私は到着予定を改めてご連絡しました。お宅に到着したのは12時ちょうど。白い外壁と落ち着いた和風の玄関が印象的な一軒家でした。玄関先で待っていてくださったM.K様は、とても穏やかな方で、「わざわざありがとうね」と笑顔で迎えてくださいました。

早速、問題の玄関ドアを拝見しました。立派な木製のドアには上下2か所のシリンダーが取り付けられています。下側の鍵穴はすでに回すことができず、埃をかぶったまま長い年月が経過している様子でした。上側の鍵はかろうじて回せるものの、差し込んだキーが途中で引っかかるような感触があり、確かに危うい状態でした。

現状を確認したうえで、私はM.K様に状況を説明しました。下の鍵は内部部品が破損しており、修理は不可能です。上の鍵も摩耗が激しく、近いうちに完全に動かなくなる可能性が高いことをお伝えしました。そのため、上下2か所とも新しいシリンダーに交換するのが、最も安心で確実な方法です。M.K様は「これを機に新しくして、これからは安心して暮らしたい」と即座に決断されました。今回ご提案したのは、耐ピッキング性能に優れ、防犯性を大幅に向上させた最新式のディンプルキーシリンダーで、従来型に比べて合鍵も作りにくく、安全性をしっかり高めることができます。

作業開始は12時20分。古いシリンダーの取り外しから慎重に進めました。長年使われた金属部品は固着していて、ネジを外すのにも一苦労。しかし工具を駆使して少しずつ緩め、ドアを傷つけないよう細心の注意を払いながら取り外しました。新しいシリンダーを取り付ける際には、上下の鍵の動作が連動してスムーズになるよう微調整を繰り返しました。ディンプルキーは構造が複雑な分、取り付け角度や締め付け具合が仕上がりに大きく影響します。30分ほどの集中作業を経て、新しい鍵が美しく玄関に収まりました。

最後にM.K様は、「これから先も一人で暮らしていくには、やっぱり安心が一番大切。今日来てもらえて、本当に肩の荷が下りたわ。ありがとうね」と丁寧に頭を下げられました。その表情からは、長年の不安から解放された安堵がにじみ出ており、私自身も胸が温かくなる思いでした。

宇都宮には昔ながらの穏やかな空気が流れていて、どこか子どもの頃に祖母の家で過ごした冬休みを思い出させてくれました。作業を終える頃には、遠くから子どもたちの笑い声が風に乗って聞こえ、時間がゆったりと流れるような感覚に包まれました。
鍵一本にも、人々の暮らしと安心が詰まっている――そんな当たり前のことを、改めて実感させてくれる現場となりました。

今回の案件は、高齢の方が安心して暮らせるよう、迅速な対応が求められました。上下2箇所のシリンダーを交換することで、防犯性と使い勝手を回復することができ、M.K様の笑顔を拝見して、日々の業務の意義を改めて実感した一日となりました。