【群馬県伊勢崎市】「MIWA」倉庫入口の鍵交換事例

柔らかな日差しが差し込む事務所で受付をしていると、午前9時45分頃に電話が鳴った。受話器の向こうから聞こえてきたのは、どこか不安げで緊張した声。
「倉庫の鍵が壊れてしまって、もう開け閉めができないんです」
お電話をくださったのは、伊勢崎市連取元町にお住まいのO様（60代女性）。自宅敷地内にある倉庫の入口の鍵が、突然動かなくなってしまったという。ご自身では修理できそうにないとのことで、戸惑いと心配が声の端々から伝わってくる。
特に防犯面への不安が強く、なんとか早急に対応してほしい――その切実な思いを込めて、O様は助けを求めていらっしゃった。

現場の倉庫前で待っていたO様は、落ち着いた雰囲気の方でしたが、表情には少し不安がにじんでいました。「古い倉庫で、昨日から鍵の回りが固くなっていたんですが、今朝は全く回らなくなってしまって…」とお話しくださいました。

実際に確認してみると、シリンダー内部の摩耗が進み、ピンの噛み合わせが完全に崩れていることが分かりました。鍵穴には微細な金属粉も見え、長年の使用による劣化が原因と判断しました。修理ではなく交換が最適であることをご説明すると、O様はすぐに了承してくださいました。

まず既存の錠前を取り外す作業に取りかかりました。倉庫の古い鉄扉に傷をつけないよう、慎重にネジを外していきます。古い錠前を外す際には、年代物の扉特有の歪みがあり、一部のネジが固着していましたが、専用の潤滑剤を使って無事に取り外すことができました。

次に、防犯性の高い最新型を取り付けました。内部構造が複雑なため、正確な位置合わせが非常に重要です。扉の歪みも補正しながら微調整を繰り返し、シリンダーをしっかり固定しました。最後に動作確認として、付属の純正キーで施錠・解錠を数回テストすると、スムーズな回転音とともに鍵は完璧に作動しました。

O様は「ここには大切な農機具や思い出の品も入れてあるから、防犯が気になっていたんです。これで安心できる」とおっしゃっていました。長年地域で暮らしてきたO様にとって、この倉庫はただの収納場所ではなく、ご家族の歴史が詰まった大切な空間のようでした。

帰り際、O様から「本当に助かりました。また何かあったらお願いしたいです」と丁寧に頭を下げていただき、胸がじんわりと温かくなりました。
今回の作業は、単なるカギ交換にとどまらず、お客様に安心をお届けできた一日だったと強く感じています。

今回のように部品が限界に達してしまった場合は、無理に修理して使い続けるよりも、交換するほうが確実です。特に倉庫や物置など、人目につきにくい場所では、防犯面をしっかり強化しておくことが重要です。