2024年8月の薄曇りの日の午後いち、蕨市中央三丁目のH.S様からスズキのソリオのスマートキー作成の相談を受けた。割と近くにいたため、連絡をもらってから約30分で現場に到着した。電話口のH.S様は途切れ途切れの口調だった。30代半ばの女性で、スマートキーが反応しなくなり車を動かせない状態とのことだった。住宅街の広い駐車スペースに、シルバーのソリオが停まっていた。2020年式のモデルで、H.S様は車両の前で淡々とメモを取り始める様子で待っておられた。「急に動かなくなってしまって」と状況を説明してくださった。調査は5分もかからずに完了した。スマートキー内部のトランスポンダーチップに故障が確認された。スズキのソリオはコンパクトカーながらスライドドアを備えた使いやすい車両で、スマートキーシステムも便利に設計されている。しかし、トランスポンダーチップの故障は修理が難しく、新しいスマートキーの作成が必要となるケースが多い。お見積もりとして36,000円をご提示した。H.S様は「他に方法はありますか」と尋ねられた。トランスポンダーチップの故障は内部の電子部品の問題であり、電池交換や清掃では改善しない。新規作成が必要である旨をご説明し、無駄な作業を省いて必要なことだけをご提案した。作業は1時間もかからずに完了した。まずエマージェンシーキーでドアシリンダーを解錠し、車内に入った。OBDポートから診断機を接続し、車両のセキュリティ情報を読み取った。新しいスマートキーにトランスポンダーチップを組み込み、ECUへの登録を行った。スズキの車両はイモビライザーシステムの設計がシンプルで、登録作業もスムーズに進む。キーブレードもカットし、電池切れ時のドア解錠にも対応できるようにした。スズキのソリオはスライドドアの開閉もスマートキーで操作できるため、キーが使えないと不便が大きい。今回のように迅速な対応ができれば、日常生活への影響を最小限に抑えることができる。作業完了後、スマートキーでの解錠・施錠、スライドドアの開閉、エンジン始動を確認していただいた。H.S様は淡々とした様子で「無駄な作業をせず、必要なことだけ提案してくれました」と感謝の言葉を述べられた。スマートキーのトラブルを防ぐためには、スマートキーに強い衝撃を与えないこと、水濡れを避けることが有効である。スペアキーを用意しておくことも、万が一の備えとして大切である。