鍵のトラブルに立ち会うたびに感じることがある。それは、お客様の不安を少しでも和らげるために、丁寧な説明と確実な作業が欠かせないということだ。2025年3月の小雨の日の昼休みころ、野木町若林のM.Y様からダイハツのムーブの鍵作成の依頼を受けた。電話口のM.Y様は不安な口調だった。20代後半の女性で、鍵を紛失してしまい車を動かせない状態とのことだった。やや混んでいるものの順調に進み、連絡を受けてから約1時間で到着した。住宅街の静かな駐車スペースに、ピンクのムーブが停まっていた。2018年式のモデルで、M.Y様は傘をさしながら車両の横で待っておられた。「仕事の昼休みに来てもらえて助かります」とおっしゃっていた。調査は30分も待たずに完了した。M.Y様のケースは鍵の紛失であり、新しい鍵を作成する必要がある。ダイハツのムーブは軽自動車として人気があり、このモデルはイモビライザーを搭載している。単に鍵の形状をカットするだけではエンジンが始動しないため、トランスポンダーチップの登録も必要となる。お見積もりとして9,000円をご提示した。M.Y様は「他に何か注意することはありますか」と尋ねられた。鍵の作成作業自体は問題なく完了するが、今後の予防策についてもお伝えすることにした。今すぐ危険というわけではないが、キーシリンダーに若干の摩耗が見られたため、将来的には潤滑剤の使用をお勧めした。作業は約30分で完了した。まず専用のピッキングツールでドアシリンダーを解錠し、車内に入った。OBDポートから診断機を接続し、車両のセキュリティ情報を読み取った。新しい鍵にトランスポンダーチップを組み込み、ECUへの登録を行った。ダイハツの車両はイモビライザーシステムの設計がしっかりしており、登録作業も手順通りに進めば確実に完了する。ダイハツのムーブは整備性が良く、鍵の作成作業もスムーズに進むことが多い。今回も特に問題なく作業を終えることができた。作業完了後、鍵での解錠・施錠とエンジン始動を確認していただいた。M.Y様はほっとした表情を見せられ、「今すぐは危険じゃないけど注意点を教えてくれたのが良かったです」と感謝の言葉を述べられた。鍵の紛失を防ぐためには、鍵の保管場所を決めておくこと、キーホルダーで目立つようにすることが有効である。スペアキーを別の場所に保管しておくことも、万が一の備えとして大切である。